おすすめファンドもご紹介!投資信託VSヘッジファンド
プロにおまかせできるという共通点をもつ投資信託とヘッジファンド。
意外と両者の違いを知らない人も多いと思います。
- 運用パフォーマンスが高くなりやすいのはヘッジファンド
- 少額から手軽に投資できるのが投資信託
- ヘッジファンド型投資信託もおすすめ
さっそく、投資信託とヘッジファンドはどういった点が違うのか比較してみましょう。
目次
投資信託とヘッジファンドの比較
まず、投資信託と比べてヘッジファンドは聞きなれないという方向けに、ヘッジファンドの意味やヘッジファンドとは何か簡単にご紹介します。
ヘッジファンドの「ヘッジ」とは「回避」を意味する言葉です。何を「ヘッジ(回避)」しようとするかというと、「市場リスク(市場価格が変動することによって生じるリスク)」です。具体的には、市場全体が下落する局面では空売りなど相場下落によって収益が得られる取引を駆使することで、下落局面でもプラスの収益を目指します(ただしプラスの収益が実現する保証はありません)。
(引用:SBI証券)
では、このような特徴をもつヘッジファンドは投資信託とどのような点が異なるのでしょうか?
投資信託 | ヘッジファンド | |
種別 | 公募 | 私募 |
募集対象 | 不特定多数の投資家 | 50人未満の投資家、あるいは省令で定められた適格機関投資家 |
運用方針 | 投資信託ごとの運用方針に基づき決定される | 絶対利益追求型(相場環境に関わらずリターンを追求する) |
投資戦略 | ・インデックス運用(指数連動) ・アクティブ運用(指数を相対的に超える目標) |
・ロング・ショート ・アービトラージ ・イベントドリブン ・マルチストラテジー等 |
投資家が負担するコスト | ・購入手数料 ・信託報酬(保有期間中) ・信託財産留保額(解約時) |
・管理手数料(保有期間中) ・成功報酬(運用成果が出た時) |
換金可能な時期 | 休場日を除くほぼすべての日 | 3ヶ月、半年、1年に1度など期間が限定されている |
運用者 | ファンドマネージャー(運用成績に関わらず給与が発生) | ヘッジファンドマネージャー(運用成績が良ければ報酬が高くなる) |
最低投資額 | 少額(100円~1万円程度) | 1000万円~数億円 |
様々な商品をファンドマネージャーが運用しているという点については相違ありません。
しかしヘッジファンドは投資信託よりプライベート感が強く、出資できる人数にも限りがあります。
大勢の出資者を抱えているわけではありませんので、投資手法や情報公開の点において規制が少なく、様々な戦略を用いてより有利な運用ができるのがヘッジファンドの強みと言えるでしょう。
通常の投資信託であれば発行が必須となっている目論見書などを作成することも、ヘッジファンドの場合は義務ではありません。
しかし出資者数が少ないので、出資者一人あたりの投資額はおのずと高くなり、個人では1000万円が最低ライン、企業などでは億単位以上の投資が必要となります。
投資信託のメリットとデメリット
様々な種類の投資信託が販売されており、自分にあった商品が見つけやすいのが投資信託の良いところです。
- 少額から投資可能
- 商品説明資料や目論見書から投資銘柄が参照可能
- 商品数が多い
最近は、100円から投資できる投資信託もネット証券を中心に販売されており、特に初心者や手軽に投資を始めたい人にぴったりと言えるでしょう。
また、商品によってはつみたてNISA対象のものもあります。
しかし一方で、デメリットも少なくはありません。
- 相場全体のパフォーマンスに左右される
- 運用成績に関わらず手数料がかかる
- 規制が厳しく運用側は自由な運用ができない
手軽に投資できるのは良いものの、コスト対パフォーマンスが伴っていないことも少なくないので、商品選びは慎重にしたいところです。
では、ヘッジファンドのメリットとデメリットについても見ていきましょう。
ヘッジファンドのメリットとデメリット
やはりヘッジファンドは運用利回りの良さが一番の魅力ではないでしょうか。
- 運用の自由度が高く様々な投資戦略が採れる
- ハイパフォーマンスを目指せる
- 運用成果が出なければ手数料がかからない
ヘッジファンドのマネージャーは国内外の金融機関で業務経験を積んだプロフェッショナルが多く、安心しておまかせできるという点も評価できます。
また成功報酬の手数料体系を採用しているファンドがほとんどで、利益に対して10%~20%程度の報酬が引かれるのが特徴です。
ヘッジファンドマネージャーは、運用成果が高くなればその分報酬も高くなりますので、モチベーション的にも投資信託に勝ると言えるでしょう。
- 最低投資額が高い
- ファンドの中身がわかりづらい
- ロックアップ期間が定められている
しかしヘッジファンドは最低投資額が高く、大口の投資家しか受け入れていないという点が一番のハードルとなっています。
また、情報公開の義務が無いので、何に投資しているのか不透明になってしまう点が気がかりです。
またヘッジファンドのほとんどでロックアップ期間が設定されており、ロックアップ期間の間は換金ができません。近い将来必要となる資金での投資は避けたほうがベターでしょう。
結局どちらが良いの?
どちらが良いのか?というのは、各個人の経済事情や投資方針が異なるため、一概に申し上げづらいですが、十分な資金があるならヘッジファンド、まとまった資金での投資に抵抗がある方は投資信託からはじめてみるといった風にしてはいかがでしょうか。
十分な資金があるならヘッジファンド
やはりヘッジファンドには、投資信託にない”ハイパフォーマンスを目指せる”といった魅力があります。
特に預貯金や国債などの安全資産では、運用効果が薄いことから、金融機関もどんどんヘッジファンド(私募)での運用にシフトチェンジしています。

(データ引用:一般財団法人投資信託協会)
国債や社債で安全運用するというのが金融機関の一般的な方式でしたが、日銀のマイナス金利政策などから収益が見込めなくなってしまったため、私募投信を運用するファンドの需要が高まっているということですね。
国を上げて私募投信での投資に舵を切っているわけですから、私達も資金さえあれば乗らない手はないと言えるでしょう。
少額投資なら投資信託
まとまった資金での運用に抵抗があるという方も少なくないと思います。そういった場合は投資信託で運用してみましょう。
最近は購入手数料のかからないノーロードファンドが続々と販売され、管理にかかる信託報酬率も低下していっています。
少しでも運用効果を高められるよう、コストは最小限に抑える努力が必要と言えるでしょう。
また、「少額でヘッジファンドに投資したい」という方は、ヘッジファンドの投資戦略をもって運用している投資信託もおすすめです。
ヘッジファンド型投資信託もある
ヘッジファンドで使用されるロング・ショート戦略などを使用した投資信託なら、1000万円や億単位のお金を用意しなくとも投資可能です。
これらの投資信託は特殊型投資信託に分類され、投資者に対して注意を喚起することが必要な、特殊な仕組み・運用手法を用いるものとされています。
通常の投資信託ではあまり使用されることのない先物取引・オプション取引・スワップ取引等のデリバティブ商品が適宜活用されるため、運用の効率化を図ることが期待できます。
先物取引…将来売買する商品の、売買条件をあらかじめ決めておく取引のこと
オプション取引…将来商品を売買する権利をあらかじめ購入する取引のこと
スワップ取引…金利や通貨などをあらかじめ約束した条件で交換する取引のこと
デリバティブ商品…金融派生商品とも呼ぶ。上記の3つがデリバティブ商品の代表的な取引
少々複雑な投資方法が用いられますが、これらを使用することで、リスクを抑えつつ、下げ相場にも強い運用が可能となります。
おすすめのヘッジファンド型投資信託
おすすめのヘッジファンド型投資信託を3つ厳選してみました。
スパークス・日本株・L&S(スパークス・アセット・マネジメント)
こちらの投資信託は、投資信託の格付け評価をしているモーニングスター社のレーティングでも、この5年の成績で最高級の5つ星を獲得したこちらの投資信託。
純資産総額 | 約5.8億円 |
---|---|
購入手数料 | 3.3% |
信託報酬 | 1.98% |
成功報酬 | 一定の基準を上回った場合、差額の22% |
トータルリターン | 6.00%(3年・年率) |
リスク度合い | やや低い |
※2020年12月29日時点
L&Sというファンド名にもあるように、将来の成長が見込まれる日本の株式を買建て(ロング)する一方で、過大評価されている株式を主に信用取引により売建て(ショート)するという2つのポジションを組み合わせる手法を用いています。

スパークスはあまり馴染みのない運用会社かもしれませんが、界隈では日本株の運用に長けた運用会社として有名で、圧倒的なリサーチ力が強みです。
元々は厳選投資という別の投資信託で爆発的に有名になりました(こちらは特殊型投資信託ではありません)。
ベンチマーク(目標)は設けておらず、2018年と2020年に相場で少々値下がりしましたがその後回復しています。

(引用:モーニングスター)
ロングショートを使用した投資信託の中では代表格と言えるでしょう。
ロボット戦略 世界分散ファンド (T&Dアセットマネジメント)
愛称「資産の番人」。コンピュータ(AI)を活用した投資判断を基本としたトレンドフォロー戦略が用いられたこちらのファンドも、特殊型投資信託です。
純資産総額 | 約138億円 |
---|---|
購入手数料 | 3.3% |
信託報酬 | 2.212% |
成功報酬 | 一定の基準を上回った場合、差額の15% |
トータルリターン | 0.31%(3年・年率) |
リスク度合い | 平均的 |
※2020年12月29日時点
こちらも2018年、2020年で相場で値下がりを見せましたが、その後回復・成長してきており、今後のパフォーマンスに期待したいですね。

(引用:モーニングスター)
用いる戦略は、トレンド(流れ)と同方向にそって取引していくトレンドフォロー戦略です。
株価指数、債券、金利などの先物取引を主とした幅広い資産を投資対象とし、為替先渡取引を活用して為替のリスクを最小限に抑えることも同時に目指します。
さらに運用はコンピュータによる投資判断を基本とし、迅速な投資が可能となっています。

(引用:T&Dアセットマネジメント交付目論見書)
人の目だけでは見きれない部分もコンピュータを活用して効率的に運用することができます。スピード感を重要視する方におすすめです。
AR国内バリュー株式ファンド (アセットマネジメントOne)
サムライバリューの愛称を持つこちらの投資信託は、時価総額の小さい銘柄で、かつ割安に放置された日本株を中心に運用しています。
さらに株価指数先物取引を組み合わせて、株式の実質組入比率を機動的にコントロール。通常の投資信託ではできない投資戦略で絶対収益の獲得を目指します。

(引用:アセットマネジメントOne)
高度な技術が使用されているにも関わらず、購入手数料がゼロで、信託報酬も低めに設定されているのが特徴です。
純資産総額 | 約41億円 |
---|---|
購入手数料 | 0 |
信託報酬 | 1.353% |
成功報酬 | なし |
トータルリターン | 1.14%(5年・年率) |
リスク度合い | やや低い |
※2020年12月29日時点
ここ最近の株式相場の乱高下に影響を受けていますが、これからの盛り返しに期待したいところです。

(引用:アセットマネジメントOne)
特殊型投資信託となると、通常の投資信託よりも管理や運用に手間がかかるため、信託報酬は高くなりがちです。
しかしアセットマネジメントOneが運用するこちらの投資信託は、購入手数料がゼロ、信託報酬も他の特殊型投資信託に比べて低く抑えられており、中小企業の株を効率的に運用していきたいという方におすすめです。
では最後に少なくとも投資資金が1000万円あり、ヘッジファンド投資を検討したいという方に、おすすめのヘッジファンドをご紹介しますね。
筆者のおすすめはBMキャピタル
ヘッジファンド投資を始めてから4年以上が経ちますが、投資をする前は情報も無く、ヘッジファンド選びにはかなり苦労しました。
そこで今回は筆者はるがイチオシ国内優良ヘッジファンドと、そのおすすめポイントを簡単にご紹介します。
BM CAPITAL(BMキャピタル)とは?

国内の中小型株をメインに投資し、平均年利回りは約10%~20%という高リターンを保持しているBM CAPITAL。
そんな好成績を残しながらも、過去にマイナスを出した年の回数ゼロというまさに資産を守りながら増やせる国内ヘッジファンドと言えますね。
これは、
- 値動きが穏やか、かつ株価高騰の可能性を秘めるバリュー株を投資対象としている
- 企業価値・株価上昇を目指しアクティビストとして活動する場合もある
- 東京大学卒業後、有名投資銀行バークレイズで経験を積んだファンドマネージャーが運用
などの要素が大きく関わっているでしょう。
さらに、BM CAPITALは自らを投資初心者向けの資産運用会社と明言。投資初心者に目線を合わせたファンド説明や四半期毎の運用レポートの作成を行ってくれます。
ヘッジファンドはその仕組みが複雑で、特に投資初心者がファンドの内容を理解するのはなかなか難しいと言われているので、その点でも嬉しいですね。
よって、投資やヘッジファンドの知識がゼロの状態でも、面談の段階から担当者の手厚いサポートを受けられるので心から安心してファンド投資を行うことが出来ます。
公式サイトから資料請求や問い合わせをすると、過去の実績や投資手法など詳しい情報の確認が可能です。
ヘッジファンドは運用手法のネット上に情報がほとんどないため、直接ファンドに問い合わせするのが情報も正確ですし、何より手っ取り早いでしょう。
資料請求や問い合わせは無料で何度でも可能ですし、執拗な勧誘などもありませんので、どんなヘッジファンドに相談するか迷っている方は、一度コンタクトを取ってファンドの担当者に色々聞いてみると良いでしょう。
BM CAPITAL(ビーエム・キャピタル)の担当者の方は一つ一つ丁寧にわかりやすく説明してくださるので、ヘッジファンドに対するイメージも変わりますよ!
コロナの影響を受けて最近ではオンラインでの面談も可能になったそう。滅多にない機会ですので興味のある方はお早めにご予約することをおすすめします!
まとめ
今回は投資信託とヘッジファンドを比較し、その違いについてご紹介しましたが、いかがでしょうか?
似た性質をもつ2つの商品ですが、運用内容や規模などにおいて大きな違いがあるということがおわかりいただけたかと思います。
投資初心者も比較的チャレンジしやすい国内おすすめのヘッジファンドをランキング形式でご紹介した記事もあるので、参考になさって下さい。
元証券ウーマンならではの目線で、1000万円クラスのボリュームのあるお金の初心者向け運用方法を実体験を踏まえてランキング形式でまとめました。これから、まとまった資産の運用をお考えの方は必見のコンテンツです。まとまった資産の運用も、方法を選べば失敗のリスクを抑えて上手に運用していけますよ。