低リスクな国債で1000万円運用するといくら儲かる?
1000万円以上の高額資産はとにかく安全で低リスクな方法で運用したい。そこで定期預金の次に思い浮かぶのが「個人向け国債」ではないでしょうか?
債券を購入し満期がくれば元本に利子がついて戻ってくるシンプルな仕組みから、投資初心者に人気の個人向け国債。
今回は主婦投資ブロガーはるが、1000万円の資産を個人向け国債で運用するといくら儲かるのかシミュレーション。国債のメリットやリスクも併せて伝授いたします。
個人向け国債を買うべきか悩んでいる方や1000万円の資産運用先を検討中の方におすすめのコンテンツです!
- 個人向け国債は額面上では元本が減らない安全な運用方法
- 個人向け国債のリターンは低いので他の投資方法と並行して1000万円を運用するのがおすすめ
国債はとにかく安定した投資先ではありますが、最近は金利が0.05 ~ 0.1%と低めなのがやはりネック。
1,000万円を運用に回しても年間で5,000 ~ 10,000円ほどにしかなりません。
本格的に資産運用を考えるなら、別の投資先もやはり検討したいところでしょう。
1,000万円あれば、高金利で比較的安定したヘッジファンド投資も検討できるので、気になる方はぜひ情報をチェックしてみてください。
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参考情報:一番おすすめのヘッジファンド!BMキャピタルの詳細
目次
国債とは?
国債とは国(日本政府)が広く資金調達のために発行する債券のこと。
債券を買うと投資者は国にお金を貸したことになり、満期が来れば元本と利子を受け取ることが出来る仕組みです。
国債にも様々な種類がありますが、中でも個人投資家に限って1万円単位の少額からの購入可能なものを「個人向け国債」と呼びます。
個人向け国債は証券会社や銀行などの身近な金融機関で購入でき、満期や金利のタイプにより以下の3種類に分類されます。
- 固定3年 (固定金利型3年満期)
- 固定5年 (固定金利型5年満期)
- 変動10年 (変動金利型10年満期)
個人向け国債の商品タイプ
まず満期までの期間が一番長い個人向け国債の「変動10年」は、10年満期で半年ごとに金利の適応利率が変わるプラン。
購入時より日本の金利が上場すれば受け取り利子が増える可能性があり、逆に金利が下がったとしても最低金利である0.05%より下がることはありません。
個人向け国債の「固定5年」と「固定3年」は、それぞれ5年・3年満期のプランで満期まで国債購入時の金利の適応利率が変わりません。固定金利のため、満期が来たら投資した資産がいくらに増えるかを購入前に知ることができます。
満期 | 金利 | 適応利率 | 最低金利 |
---|---|---|---|
変動10年 | 10年 | 変動 | 0.05% |
固定5年 | 5年 | 購入時の金利で固定 | 0.05% |
固定3年 | 3年 | 購入時の金利で固定 | 0.05% |
今後日本の金利上がるとお考えの方は変動10年、今後日本の金利上昇に期待が持ていない方は固定5年、3年を投資資金の使用時期に合わせて選択するのがおすすめです。
気になる個人向け国債Q&A
ここでは国債についてより深く知るために、個人向け国債のよくある質問・気になる疑問の回答をQ&Aにまとめました。
半年ごとに年2回受け取れます。利子は購入口座または別途登録しておいた口座に入金されます。
最低1万円から1万円単位で購入可能(1万円の次は2万円、3万円となりますね)。
国債の発行後1年経過すれば、いつでも中途換金が可能です。しかし満期前に中途換金すると、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。
財務省個人向け国債ページ内の「中途換金シミュレーション」では、中途換金をした場合の受け取り利子のシュミレーションも出来ます。
参考リンク:財務省 個人向け国債 中途換金シミュレーション
銀行及び証券会社などで毎月(年12回)購入が可能。各月ごとに購入期間が決まっているので、発行スケジュールを予め確認しておくと良いでしょう。
参考リンク:財務省 個人向け国債 発行スケジュール
また一部の証券会社では個人向け国債を購入すると対象金額に対して現金をプレゼントするキャンペーンを実施しているので、購入前に確認いただくとよいですよ。
例:野村証券の個人向け国債キャンペーン
国債の利子にも20.315%が受取時にかかります。受け取り利子から自動で引かれて入金されるので、基本的には別途確定申告をする必要はないでしょう。
個人向け国債の元本と利子の支払いは、発行元である国が責任を持ちます。発行元の国が破綻しない限り、元本や利子が戻ってこなくなることはありません。
ここまでが個人向け国債の基本的なご紹介でした。
銀行や証券会社など身近な金融機関で購入でき、元本損失のリスクが極めて少ない個人向け国債は、1000万円をとにかく安全に増やしたい方向けの運用方法です。
では続いて、1000万円を個人向け国債で運用した場合、実際にいくら儲かる(増える)のかシュミレーションしていきます。
国債で1000万円はいくらに増える?利子シミュレーション
手軽で安全に運用出来る個人向け国債ですが、実際1000万円で国債を購入した場合どれくらい儲かるのかシミュレーションしておきたいですよね。
記事冒頭でリターンが小さいと述べた国債ですが、個人向け国債はどのくらい儲かるのでしょうか。ここでは財務省個人向け国債ページ内の「受取利子シミュレーション」での受け取り利子のシュミレーション結果をご紹介します。
個人向け国債「固定3年」の利子
昨今の個人向け国債の適用利率は、低金利時代だけあり殆どの回で最低金利の0.05%が適用されています。
1000万円の投資額に対し適応金利を0.05%とすると、個人向け国債「固定3年」タイプでは1年間の利子は5,000円。3年満期ですので利子の合計は15,000円(税引前)となります。
固定3年の個人向け国債に1000万円を預けると、3年で15000円増える計算になりました。安全に増やせるとは言え、家族3人でちょっと高級なお食事に行けるくらいですね。
※令和4年2月発行の第140回債の金利を元にシュミレーションを行いました。
個人向け国債「固定5年」の利子
1000万円の投資額に対し適応金利を最低金利の0.05%とすると、個人向け国債「固定5年」タイプでは1年で5000円の利子。5年満期ですので利子の合計は25,000円(税引前)。
固定5年の個人向け国債に1000万円を預けると、5年で25000円増える計算です。
※令和4年2月発行の第130回債の金利を元にシュミレーションを行いました。
個人向け国債「変動10年」の利子
最後に変動10年型の個人向け国債ですが、適用金利は半年ごとに変動しますので、満期の10年後にいくら受け取れるか予想することは現段階では不可能です。
しかし既出の通り、直近3年の適応金利を見ても殆ど最低金利である0.05%が適用されているので、単純計算で先ほどと同様1年間の利子は5000円。
10年満期ですので、5000円x10年で5万円。変動10年の個人向け国債に1000万円を預けると、現在の金利レベルでは10年で5万円程増える計算になります。
さて、個人向け国債で1000万円を運用するといくら増えるのか、シミュレーションを見てみていかがでしたか?
低リスクで安全な預け先として申し分ない個人向け国債ですが、運用で増やす事に重点を置くなら物足りなさも否めません。
では続いて、1000万円を国債で運用する前に知っておきたい個人向け国債のメリット・デメリットもチェックしてみましょう。
1000万円を国債に投資するメリット・デメリット
まずは個人向け国債で1000万円を運用するメリットを3つ挙げてみます。
個人向け国債の3つのメリット
1.元本喪失のリスクが少ない
1000万円クラスのまとまった資産運用では、儲かるかどうかも重要ですが、やはり安全第一で運用したいですよね。
個人向け国債は、発行元である国が投資元本と利息の払い戻しに責任を持つため、国が破綻でもしない限り運用で投資資金を失うリスクを負うことはありません。
2.投資に手間がかからない
株式投資などで個人で投資・運用する場合、銘柄分析や売買タイミングの研究、強いては実際の売買にいたるまでかなりの手間暇と専門知識が必要になります。
個人向け国債の場合は、選んで買って満期が来るのを待つだけ。1000万円を手間いらずで運用できるのは個人向け国債のメリットの一つでしょう。
3.定期預金よりも高金利
ゼロ金利の日本の定期預金の金利は、メガバンクで0.002%程と雀の涙程度。1000万円を1年預けても貰える利息は200円ほどです。
一方、個人向け国債は0.05%の最低金利保証があるので、まだまだ低金利とは言え定期預金の25倍以上の高金利で比較的安全に運用が行なえます。
つまり1000万円を個人向け国債で運用するメリットは、手間いらずで安全にかつ定期預金よりは高めの金利で運用できることと言えますね。
個人向け国債の2つのデメリット(リスク)
個人向け国債のデメリット(リスク)も併せて確認しておきましょう。
1.1年経過しないと換金できない
銀行の定期預金は最短1週間~と短期運用が可能ですが、個人向け国債の場合3年、5年、10年と長期間資産がストックされ、また途中解約も1年を経過しないとできません。
資金の使用時期までの短期間で運用が出来ない点、また換金する必要が出てきても1年以上経たないと解約ができない点は、1000万円を個人向け国債で運用する際のデメリットと言えるでしょう。
2.他の投資方法と比べて低リターン
日経平均株価の平均リターンが4%~5%程であることを考えると、いくら定期預金より高金利とはいえ、個人向け国債は0.05%という最低金利はかなり低リターンと言えます。
さらに日本銀行は年2%のインフレ(物価上昇、物・サービスの値段が上がってお金の価値が下がること)率を目指しています。
仮に目標通りにインフレが進むと、額面上の資金額は変わらなくても、実際の資産価値は10年で約20%、20年後は30%程も減ってしまうんです。
これを踏まえると、最低でもインフレ目標を超える年3%以上の運用をしなければ、あなたの資産はどんどん目減りすることを意味します。
ご自身の資産をしっかり守り育てるためには、個人向け国債はあくまでも安全性の高い分散投資先の一つとして考え、3%以上のリターンが狙えるその他の金融商品と併用して運用していく必要があるでしょう。
では、個人向け国債以外に1000万円の運用先としてどんな選択肢があるのでしょうか。
分散投資先におすすめ!他の運用方法も検討しよう
ここでは個人向け国債以外の1000万円の運用先として検討したい運用先を3つ用意しました。
1.社債(しゃさい)
社債は企業が発行する債券のことで仕組みは国債と同じ。満期まで保有していれば投資元本に利息がついて戻ってきます。

期待年利 | 0.1%~1%程 |
---|---|
始め方 | 銀行・証券会社・郵便局など取引金融機関で購入し満期を待つ。 |
メリット | ・定期預金や個人向け国債と比べて金利が高め ・購入して満期を待つだけと手軽 |
デメリット | ・発行元企業の倒産リスクがある ・最低10万円程のまとまった資金が必要 |
1000万円を社債に預けるメリットとしては、個人向け国債同様購入して満期を待つだけと投資に手間がかからない点、また国債よりも遥かに利率が良く運用出来る事が挙げられます。
ソフトバンク社債
ソフトバンクの社債は7年もので1.38%程と高利率。高金利で人気を集め発売と同時に投資者が殺到する人気の社債です。野村証券やみずほ証券など証券会社で取り扱われています。
マネックス社債
観測日の気温に応じて年0.03%~0.96%の間で金利が決まる社債など、高金利かつユニークな債券として投資者の支持を集めています。
個人向け国債と異なり、最低購入額が100万円以上となったりと少額から投資が行えないデメリットもありますが、1000万円の資産がある方にはデメリットにはなりませんね。
社債で一番注意したいのは発行元企業の倒産のリスク。発行元が破産した場合は元本・利息共に戻ってこないリスクがあるため、発行元の信用格付けのチェックは勿論、さらに複数企業へ分散投資しておくと安心です。
2.投資信託・REIT(リート)
投資信託は、信託ファンドを購入するだけでその後の運用を投資のプロにお任せできる点、NISAなど税制優遇がある点、1万円程の少額から投資可能な点で投資初心者の人気を集めています。

期待年利 | 3%~4%程 |
---|---|
始め方 | 証券会社で口座開設後、入金してファンドを購入する。 |
メリット | ・投資のプロに運用をお任せできる ・1ファンドである程度の分散投資が可能 ・少額から投資可能 |
デメリット | ・6000本以上のファンドの中から商品を比較・選定する必要がある ・割高な手数料がかかりがち ・下落相場では利益を出しにくい |
1000万円を投資信託へ預けるメリットは、投資のプロが投資者の代わりに複数の投資先へ分散して投資してくれるため、手間がかからず運用失敗のリスクも抑えることが出来ます。
信託商品の種類も様々で、国内外の債券や株式で運用するもの、オフィスやマンション等の不動産に投資するものまであり、ファンドにもよりますが3%~4%の利回りを狙うことが出来ます。
一方で投資信託で注意すべき点は手数料。購入時や解約時、商品保有期間中にかかる信託報酬などの手数料がかかるため、投信選びでは手数料に見合ったリターンが出せているかなど注意する必要があります。
3.ヘッジファンド
1000万円の運用先として最後に紹介するのは、投資信託と同様プロに運用をしてもらえるヘッジファンド。資産を守りながら高い利回りが望める投資先として近年人気を集めています。

期待年利 | 10%程~ |
---|---|
始め方 | 運用会社に問い合わせて面談し、契約後に入金。 |
メリット | ・投資のプロに運用をお任せできる ・1ファンドである程度の分散投資が可能 ・下落相場でも利益が狙いやすい |
デメリット | ・まとまった投資資金が必要 ・ネットでの情報収集に限りがある |
投資のプロであるファンドマネージャーが代わりに運用してくれる点、1ファンドである程度の分散投資が可能な点は先ほどの投資信託と同じですが、運用方針や望める利回り、手数料体系など様々な点で違いがあります。
また一般的にヘッジファンドの最低投資額は1000万円からとなっており、1000万円ある方だからこそ利用できる投資先です。
【ヘッジファンドと投資信託の比較一覧】
ヘッジファンド | 投資信託 | |
1.出資の募集 | 私募(50人未満の投資家あるいは 省令で定められた適格機関投資家) |
公募(不特定多数の投資家) |
2.運用方針 | 絶対利益追求型で、相場環境に 関わらずリターンを追求する |
相対利益追求型でベンチマーク指数 を相対的に上回る運用を目指す |
3.投資コスト | ・管理手数料(保有期間中) ・成功報酬(運用成果が出た時) |
・購入手数料 ・信託報酬(保有期間中) ・信託財産留保額(解約時) |
4.最低投資額 | 1000万円~数億円 | 少額(100円~1万円程度) |
ヘッジファンドは基本的に投資者の資産を運用し、出した利益に対してまとまった手数料(報酬)が引かれる成功報酬制で運用されます。
運用成績の良し悪しに関わらず固定で手数料収入が入る投資信託と異なり、ヘッジファンドの運用者は利益を出せなければまとまった収入を得られないため、利益獲得への本気度が違います。
さらに、一般的な投資信託がベンチマーク(日経平均株価など)を上回ればマイナス収益でも運用成功とみなしてしまうのに対し、ヘッジファンドは相場の良し悪しや指標に関わらず常にプラスのリターンを目指す絶対収益で運用されます。
1000万円を手間暇かけずしっかり増やしたい、自分で安全に運用する自信がない方は、最大限リスクを抑えながらも積極的に利益の狙えるヘッジファンドを試してみるのも良いでしょう。

ここでは一例として、国内バリュー株投資による安定した運用が定評のおすすめ国内ヘッジファンドをご紹介します。
ヘッジファンド例:BMキャピタル

BMキャピタルは2013年に運用開始した国内では老舗のヘッジファンド。
年利回り約10%~20%という高利回りを出しながらも、過去にマイナスを出した年の回数ゼロと、今のところ安定した運用を見せています。
筆者もBMキャピタルで運用中ですが、その中で感じたBMキャピタルの魅力は以下の通り。
- 値動きが穏やか、かつ株価高騰の可能性を秘めるバリュー(割安)株を投資対象としており、運用が安定している
- アクティビストとして企業価値・株価上昇を投資先企業の内部から促す活動も行っている
- 東京大学卒業後、有名投資銀行バークレイズで経験を積んだファンドマネージャーが運用してくれる
- 「投資初心者向けの国内投資会社」と明言する通り、面談や運用レポート内容も丁寧で初心者にもわかりやすい
9年の運用歴の間には、2018年の世界同時株安や、2021年のコロナショックを初め株価の大暴落を招いた出来事が何度かありましたが、BMキャピタルはどの下落局面もプラスで乗り切ってきました。
一般的には敷居が高いヘッジファンドですが、BMキャピタルは「投資初心者のためのファンド」と名乗っているだけあり、資料請求や問い合わせ・面談(オンライン面談含む)まで無料で対応してくれます。資産運用をはじめて行う方のサポートが手厚い点も魅力です。
面談で過去の詳しい運用実績や投資手法なども確認出来るので、プロの運用に興味がある方は気軽に尋ねてみると良いですよ。
公式サイトはこちら
BMキャピタルやその他のヘッジファンドについては、以下の記事でもその仕組みや実態・口コミ評判などをまとめていますので、是非参考にしてみてください。


国債以外の投資方法も組み合わせて検討しよう
本記事では、国債の仕組みやメリット・デメリット、個人向け国債で1000万円を運用するといくら儲かるのかのシミュレーションを詳しく見てきました。
個人向け国債は、一部の証券会社で数千円のキャッシュバックキャンペーンを実施するなどのお得な買い方もありますが、それでもリアルな話、国債でまとまったリターンを得ようと考えるのは難しいところです。
1000万円をある程度増やして行きたいと考えるなら、1000万円の一部を個人向け国債で運用し、残りは多少のリスクを取って別の投資先に分散させるなど、上手に運用プランを組み立てていけると良いでしょう。

この度投資初心者が、1000万円クラスのまとまったお金を運用する前に絶対に押さえておきたいポイントを外部の先生のお力も借り1記事にギュッとまとめました!
- これからまとまった元本で投資を始めたい方
- 手元の資産の運用法で迷っている初心者の方
投資額の大小に関わらず、役に立つこと間違いなしの記事ですので是非皆様の資産運用の勉強にご活用下さい!