話題の仮想通貨投資!ビットコインは1000万円の運用に有効か?
2017年くらいから騒がれ始めたビットコインですが、2020年にはだいぶ浸透し筆者の周りでもビットコインを保有している人は多くいます。
また、2021年にはテスラ社がビットコインに15億ドルほど投資していたことが判明し話題になりましたよね。
そんなビットコインを始めとする仮想通貨の魅力といえば、なんと言っても高リターン。2017年の1年間だけで13.4倍という成長を見せたビットコインをはじめとする仮想通貨に、1000万円というまとまった資産を投資してみたいとお考えの方もいるでしょう。
そこで今回は、主婦投資ブロガーのはるがビットコインなど仮想通貨は1000万円の運用に有効なのか?についてまとめてみました。
1000万円の運用先にビットコインなど仮想通貨を検討している方は必見です。
- 短期間でまとまった利益を狙えるのがビットコイン投資のメリット
- 仮想通貨はハイリスクハイリターン!1000万円の運用先に選ぶかは慎重に検討しよう
- 1000万円をビットコインに投資するなら、1000万円の資金のうち1部のみの投資に留めておくのが無難
目次
仮想通貨(暗号資産)って何?
まず、仮想通貨についてわかっているようでよくわかっていない…という方のために、仮想通貨とは何か?について解説していきます。
仮想通貨を理解するために特に押さえておきたいポイントは以下の2点。
- 実体を持たないデジタルデータである
- 国や銀行に頼らずに、利用者で取り引きを監視し合う
まず、仮想通貨とは実態を持っていない通貨のことです。お札のように手で触ったりはできないデジタルデータとして存在します。
また、お札は国や銀行が不正がないか監視・管理しますが、仮想通貨は取り引き内容が誰でも見れるようにオープンになっているため、使用者みんなでずるをしている人がいないかをしっかり監視し合いながら、不特定多数の人々がコインの取引を行っています。
一見怪しく思える仮想通貨ですが、資金決済に関する法律の第2条5項において金融庁にも「電子的方法によって記録される財産的価値」としてその実態を認められています。
また、仮想通貨は投資対照としての価値だけでなく、取り引きに国や銀行を通す必要がないために、より早く・より割安な手数料で海外送金ができたりと将来の金融の仕組みを変える存在としても大きく注目されています。
ちなみに仮想通貨の方が聞き馴染みがあるかもしれませんが、2019年の法改正で仮想通貨は暗号資産という呼び方に改められました。異なる呼び名で困惑された方も多いかと思いますが、全く同じものです。
ビットコインとは?
さて、そんな仮想通貨の代表格として知られているのがビットコイン。沢山の仮想通貨の中の1つという位置づけです。
ビットコインは2008年に「サトシ・ナカモト」と名乗る謎の人物が公開した論文(利用者がお互いに監視しあいコインの取り引きを行う仕組み)を元に、その論文に共感した人間がシステム構築を始めたのが元と言われています。
以下図のように、仮想通貨の時価総額ランキングを見てもビットコインは桁違いの1位。
仮想通貨は金やプラチナのように発行量に限りがあるので、取引したい人(需要)が多い=価格が上がりやすく下がりにくいため、リスクマネーの仮想通貨の中でも比較的価値がゼロになりにくいコインとしてビットコインは人気を集めています。
(引用:モーニングスター)
ビットコインが登場した当初は1BTC(ビットコイン)=0.07円程でしたが、最近では1BTC=500万円を超えて話題になるなど、その値幅の大きさは魅力的ですよね。
仮想通貨の元となったビットコインは、既に約1863万BTCが発行されており、発行量の約90%が発行済とのこと。ビットコインの需要と供給のバランスをみても、今後まだ値上がりする可能性がありそうですよね。
アルトコインとは?
先ほど、仮想通貨はビットコインはだけではないという話をしましが、このビットコイン以外のコインをアルトコイン(代替コイン)といいます。代表的なアルトコインとしては、以下のようなものがあります。
- イーサリアム
- ライトコイン
- モナコイン
ほとんどのアルトコインはビットコインを元にしたものとなり、基本的な仕組みはビットコインと変わりません。
しかし、ビットコインよりも発行量が少なく価格が安定しないため、短い期間で急騰するものもあれば、突然暴落して無価値になってしまうものもあり、比較的投資対象としてのリスクは高いと言えます。
1000万円というまとまったお金を仮想通貨に投資する際は、まず発行量の多いビットコインへの投資から検討したいですね。
ビットコインが儲かると言われている理由
さて、ここまで1000万円の投資先として仮想通貨、特にビットコインについて説明してきました。
SNSやメディアではビットコインで一攫千金を手にした、億り人になれた…そんなニュースも飛び込んできますが、なぜビットコインでそんなにまとまった利益を手にすることができるのでしょうか?
そういえば昨日初めて仮想通貨で2,000万儲かった人に会いました(笑)
— SAW(ソウ)@MACHINE STUDIO (@holyworks) October 30, 2019
ここでは、仮想通貨であるビットコイン投資が儲かると言われている理由を知るために、ビットコイン投資と株式投資の期待リターンを比較してみます。
ビットコイン投資と株式投資の期待リターン比較
例えば、日本の平均株価である日経平均株価のリターン率(2020年1月時点)は以下の通り。大体3年~5年、10年の長期スパンでマイナスを出したりプラスを出したりしながら投資を行えば、年間約5%~6%程のリターンを望めそうですよね。
– | 1年 | 3年 | 5年 |
---|---|---|---|
リターン率 | +3.5% | +8.1% | +5.8% |
では、ビットコインではどうでしょうか?
– | 2019年 | 2018年 | 2017年 |
---|---|---|---|
リターン | 308% | 94% | 50% |
この通りめまいがするほどのリターンですよね。
ビットコインは取引量が少なく、一部の大型投資家が動くだけで市場の流れがぐらっと大きく動いてしまうことも。株式投資では到底実現できない利回りを得られる可能性がある点は、ビットコインが稼げると言われている一つの所以と言えますね。
ビットコイン投資と株式投資の上昇・下落幅
さて、続いてみていきたいのが、ビットコイン投資と株式投資の上昇・下落幅。簡単に言うと一日に最大どれくらい上昇・下落をするのかを見てみます。
こちらも日経平均株価を例に取ると、下記の通り大体1日で2~3000円の値動きが過去最大と言えるでしょう。
上昇:1990年10月02日 2676円の上昇(バブル崩壊前のバブル経済のピーク時)
下落:1987年10月20日 3836円の下落(香港を発端に起こった、世界同時株安)
さて、反対に仮想通貨はどうでしょうか?仮想通貨の上昇・下落幅の一例をまとめてみました。
株式市場にはストップ高・ストップ安と呼ばれる値幅制限があり、一日に許容されている最大の値幅に制限がありますが、仮想通貨の場合は制限がなく価格が上昇した場合は限度なくどこまでの上昇し続けます。
値動きの幅に限度がないというのも、ビットコインが儲かると言われている理由の一つであると言えるでしょう。
上昇:2019年04月02日 13万円の上昇
下落:2017年12月22日 40万円の下落
さて、ここまでなぜ仮想通貨であるビットコイン投資が儲かると言われているのか?について見てきました。
取引量が少なく、一日の値動きに上限がないビットコインは、その仕組みとリスクを100%理解しハイリスクが伴ってでも短期的に1000万円の元手で大きなリターンを期待したい方には投資の選択肢に入ってくる運用方法と言えるでしょう。
初心者向け!仮想通貨取引の始め方
さて、ここまでの内容を踏まえてビットコインなど仮想通貨で1000万を運用したいとお考えの方に、仮想通貨取り引きの始め方をご紹介します。
仮想通貨取引方法は以下の5ステップと意外と簡単に始められますよ。
1.仮想通貨の仕組みとそのリスクについて理解する
ビットコインに限らず投資全体に通じる基本ですが、とても重要なステップです。
投資の神様ウォ―レンバフェット氏も「リスクとは、自分が何をやっているかよく分からない時に起こるもの」と言っていますので、ビットコインの仕組みとそのリスクをしっかり理解し、不測の事態に陥ってもしっかり対処できるほどの知識はつけておきましょう。
<仮想通貨関連おすすめサイト>
・Coin Otaku(コインオタク)
仮想通貨の買い方などの基本情報や、日々の仮想通貨関連ニュースの発信が行われているサイト。
・みんなの仮想通貨
日本最大級の仮想通貨ポータルサイト。ビットコイン取引、利用の入門者向けコンテンツも充実しています。
2.仮想通貨取引所へ口座開設をする
株式投資を行う際に証券会社へ口座開設をするように、仮想通貨は仮想通貨取引所の口座開設が必要です。
仮想通貨の取引所は多数ありますが、
- セキュリティの強さ
- 手数料の安さ
- 取り引きツールの使いやすさ
などに注目し、ご自身にピッタリの仮想通貨取引所を選べると良いでしょう。
手続きはメールアドレスの登録、必要情報を入力してネット上で免許証などの本人確認書類をアップロードして完了。あとは登録した住所に送られてくるはがきの受け取り後、取引が可能となりますよ(注:Coincheckの場合)。
<ビットコイン取引所一例>
・Coincheck(コインチェック)
金融庁登録済みの仮想通貨取引所。トレード画面の見やすさ、使いやすさが人気の取引所です。
・DMM Bitcoin(DMMビットコイン)
ゲーム事業などを手掛ける知名度の高いDMMが親会社ということで、人気の高い取引所。
・GMOコイン
各種手数料無料と投資コストを抑えた運用が行える、ここ最近利用者を伸ばしている取引所。
3.入金する
各取引所によって方法は異なりますが、指定口座への銀行振り込み、コンビニ入金などで入金を行います。
4.仮想通貨を購入する
口座に入金された金額が反映されたら、ビットコインなど購入したい仮想通貨を購入します。
購入方法には、現在表示されている金額で購入する「成行注文」と、購入したい金額・数量で注文を予約しておき、希望の金額・数量で購入できる状態になった段階で注文が確定される「指値注文」があります。
その場の状況にあわせて上手に活用できると良いですね。
5.仮想通貨を売却する
売却する際も、現在リアルタイムで表示されている金額で売却する「成行注文」と、売却したい金額・数量で注文を予約しておき、希望の金額・数量で購入できる状態になった段階で取引が確定される「指値注文」があります。
ざっと、仮想通貨取引の始め方は上記の通りとなります。
細かい売り方・買い方のテクニックや相場の読み方などの説明はここでは省きますが、ビットコイン関連本や情報サイトなどを活用し上手に利益を出していけると良いでしょう。
1000万円を仮想通貨で運用する際の注意点
さて、ここまでで1000万円の運用先にビットコインなどの仮想通貨を取り入れる手順は押さえましたね。
では続けて、1000万円を実際に仮想通貨で運用する際の注意点について見ていきましょう。
1.初心者は1000万円全額をビットコイン・仮想通貨で運用しない
毎日急激に上がったり下がったりを繰り返すビットコインをはじめとする仮想通貨は、ギャンブル的側面が強く、1000万円というまとまったお金を運用するには正直リスクが高すぎます。
手元の1000万円をビットコインに投資して翌日チャートを見たら大暴落、資産が半分の500万になっていた…このような状況で正気を保てないような人は1000万円をまるまるビットコインに投資すべきでないと断言できますね。
ビットコインなど仮想通貨は1000万円の運用ポートフォリオのほんの一部に止め、お小遣い稼ぎと割り切って取り組むのも一つの手でしょう。
2.発行量の多い複数のコインに分散して投資を行う
ビットコイン以外のアルトコインもビットコインの値動きに釣られて動いてしまう現状もあるので仮想通貨内での分散投資は効果は薄いですが、1000万円を全額仮想通貨で運用される方は、比較的発行量が多く値動きが安定している複数のコインに資産を分散して運用を行えると良いでしょう。
筆者としては、なかなか将来性を予想できないハイリスクな仮想通貨内で分散投資を行うよりは、株式や不動産などの複数の金融商品への分散投資をおすすめしたいです。
3.金融庁の認可を受けた取引所を選ぶ
仮想通貨取引所には金融庁に認可された取引所と、まだされていない取引所があります。
金融庁の認可を受けた仮想通貨交換業者は、以下金融庁HPにて確認ができるので参考にできると良いでしょう。
(参考リンク)
・金融庁HP 免許・許可・登録等を受けている業者一覧
金融庁は仮想通貨取引業者の取引業務には目を光らせており、大手取引所Zaifやビットフライヤーなどにも過去業務改善命令を出しています。
上記のことからも、金融庁の厳しい調査を突破した取引所を利用するのが安心しやすいでしょう。
4.信用取引に手を出さない
ビットコイン取引所によっては「信用取引(レバレッジ取引)」と言って、コインを借り、手持ちのコインを何倍にも増やしてトレードを行うことができる場合があります。
1000万円分のコインに借り入れを行い2000万円に増やしてトレードを行い、利益が出れば投資元本が2倍に増えている分、得られるリターンも2倍に。
しかし、マイナスが出れば損失も2倍となることは肝に銘じておかなければなりません。
数万円レベルのトレードであれば勉強代として諦められますが、1000万円クラスのまとまった資産を取引する際は、信用取引はリスクが高すぎます。
目先の利益に目をくらませて大きな損失を出さないためにも、信用取引に手を出さないほうが安心でしょう。
5.税金について理解しておく
最近出てきた仮想通貨ですが既に法整備は進んでおり、仮想通貨で年間20万円を超える所得があれば雑所得とみなされ、課税対象となります。
(参考リンク)
・国税庁HP 仮想通貨に関する所得の計算方法等について
証券口座の場合は口座タイプによっては証券会社が確定申告、納税を代行してくれる場合もありますが、ビットコイン投資で納税が必要になった場合は自身で確定申告を行う必要があることは覚えておくと良いでしょう。
6.仮想通貨関連詐欺に注意する
「絶対に値上がりしますよ!」そんな甘い言葉に騙されて購入したら最後…「廃業するという連絡があって出金できなくなった」なんて詐欺も。
米国証券取引委員会(SEC)は以下5点を偽物コインによく見られがちなポイントとして挙げています。
- 高額の収益を保障
- セレブリティーが推薦している
- 規制に則ったものと主張
- クレジットカードで投資可能
- 詐欺コインの価格を嘘情報などで投資者に買わせ、価格を釣り上げて保有コインを売りさばく(その後、急落が見えています)
日本の消費者庁でも仮想通貨詐欺について注意喚起しているので、事前に詐欺の特徴や仕組みについても知識を深め、怪しいと感じたコインには近づかないのが得策です。
(参考リンク)
・消費者庁HP 暗号資産(仮想通貨)に関するトラブルにご注意ください!
ビットコイン以外のチェックしておきたい仮想通貨
さて、ビットコインを始める際の注意点がわかったところで、最後に仮想通貨を分散投資する際に参考にしたいビットコイン以外の通貨を3つご紹介します。
1.リップル
リップル(Ripple)コインは、ビットコインと後ほど紹介するイーサリアムコインに続いて、時価総額でトップ5に入る仮想通貨となっています。リップルの特徴には、取引のスピードや処理コストの安さ等があり、今後国際送金などで活躍されれば需要の増加から価値の上場も期待できるかもしれません。
日本国内でも、三菱東京UFJ、みずほ銀行などがリップルと提携を結び、海外送金の効率化を図ろうとしています。国内外の大手銀行との強いつながりを持つリップルコインは、資産の分散先の1つの候補になりえそうですね。
2.イーサリアム
イーサリアム(Ethereum)は先述したとおり、ビットコインの次に時価総額の大きい仮想通貨です。
イーサリアムの特徴としては、後日1BTCをAさんに送金するといった契約を、不特定多数の人間が確認できるデジタル空間内に記録し、期日が来たらその契約を自動で実行するようなことが出来るところ。
今後、この仕組みが不動産契約やビジネス上の契約などで活用できる点で、今後の需要増加に期待がかかっています。そんなイーサリムは、マイクロソフト、マスターカード、アクセンチュアなど大手企業との提携も行っており、今後の技術の利用価値の広がりに希望を持てそうですね。
3.ネム
ネム(NEM)は時価総額はそこまで大きくありませんが、日本人が開発に関わっていたことや、2018年に起きたコインチェック事件(コインチェックという仮想通貨取引所から580億円相当の仮想通貨が流出した事件)で流失したコインが、ネムコインだったということもあり、日本でも知名度が高い通貨です。
ネムコインで決済できるお店も増え、これから日常使いでも十分利用価値が増えそうな通貨です。そんなネムコインは2018年~昨年まで下がりきってしまった印象が強かったものの、2020年後半から上昇傾向にありますね(2021年2月中旬時点)。
冒頭でも触れた通り2021年序盤に再び仮想通貨が注目を集めていますし、最近の動向もしっかりチェックしておきましょう。
1000万円の運用先にビットコインを選ぶかは慎重に検討しよう
さて、ここまでビットコインをはじめとする仮想通貨は1000万円の運用に活用できるのか?について見てきました。
結論は出来なくはないが、現状まだ1000万円をまるまるビットコインへ投資するのはリスクが高いと言えるでしょう。
今後の展望をしっかり注視しながら、まずは1000万円の資産の一部をビットコインなど仮想通貨で運用することから考えてみてもいいのではないでしょうか?
さて、1000万円の資産を手にしたとなるとその次の目標は夢の1億円という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
以下記事では無理なく30年で1000万円を1億円に増やす方法についてまとめています。
仮想通貨だけで1億円達成を目指すとなるとリスクが高すぎますが、上手に複数の金融商品へ分散し地道に運用を行えば1億円の資産形成も夢ではありません。興味のある方はぜひご参考にしてくださいね。
この度投資初心者が、1000万円クラスのまとまったお金を運用する前に絶対に押さえておきたいポイントを外部の先生のお力も借り1記事にギュッとまとめました!
- これからまとまった元本で投資を始めたい方
- 手元の資産の運用法で迷っている初心者の方
投資額の大小に関わらず、役に立つこと間違いなしの記事ですので是非皆様の資産運用の勉強にご活用下さい!