ヘッジファンド

ヘッジファンドとは?意味や特徴、メリットデメリットをわかりやすく説明

やさしく解説!今さら聞けないヘッジファンドとは?

世界の金融市場に大きなインパクトを与えるヘッジファンド。ニュースなどでもヘッジファンドの影響により株価が乱高下した等の報道がよくされますよね。

旦那氏
旦那氏
ヘッジファンドというとあまり良いイメージないなぁ。
主婦投資ブロガーはる
主婦投資ブロガーはる
そうね、でもヘッジファンドは悪いことばかりしているわけではなく、市場には必要な存在よ!

この記事ではヘッジファンドが誕生した背景や意義、ヘッジファンドが市場に与えるインパクト等など…ヘッジファンドに関する知識を深めて頂くことが出来ます。

  • ヘッジファンドは元々資産を守るために生まれた
  • 日本籍のヘッジファンドもある

まずはそもそもヘッジファンドとはどういったものであるのかについて解説致します。

ヘッジファンドとは

ヘッジファンドの”ヘッジ”とは、リスクに対する予防線(バリア)を張っておくことを指します。

由来

元々はヨーロッパの王族らが自身の財産を後世に残すために”減らさないよう”運用をしたのがはじまりと言われています。

いまでこそヘッジファンドと言えば圧倒的なリターンを出す組織というイメージがありますが、こういった徹底的なリスク管理を基本に運用されているところがほとんどです。

攻めだけの投資ではなく、守りに対しても積極的なのがヘッジファンドの特徴と言えます。

現在

現在のヘッジファンドも、本来のヘッジファンドと本質自体は変わっていません。

しかし富裕層が資産の預け先として選ぶのは共通認識として変わっていませんが、現在のヘッジファンドはリターン重視であると言えます。

昔はリターンが少なくても減らなければ良いという考え方でしたが、現在ではリターンが少なければ評価されない風潮にあります。

現代型ヘッジファンドの中でも一番はじめに設計されたと言われるのが、ベンジャミン・グレアムというバリュー投資の父と呼ばれるプロの投資家によるヘッジファンドです。

企業の実態価値より、市場での評価(株価)が大幅に安くなっている銘柄を見つけて投資し、市場で適正な評価がされたところで売却するというバリュー投資は、リターンが出るまでに時間がかかる可能性こそあるものの、すでに低い株価で買っているため損失リスクが低く抑えられるなどの利点があります。

以降は”待つ”だけの投資ではなく、企業に対して価値を高めるよう積極的に働きかけたりするような”物言う株主”ファンドが登場しました。

実態価値と市場価格とのズレを狙い、乖離を少なくさせるのがヘッジファンドの役割とも言えます。

相場における役割

ヘッジファンドというと、利益を得るためなら少々手荒い手法を使ってでも積極的に投資していくというイメージを持たれ、”相場を荒らす”と表現されることがよくあります。

ヘッジファンドが動くと、相場が乱高下するのは、ヘッジファンドの規模が大きいからと言えるでしょう。ヘッジファンドの規模は日本の年金機構であるGPIFの150兆円を上回る300兆円とも言われ、相場に与えるインパクトはかなり巨大なものとなります。

相場では、すべてのものが実態価値通りに評価されているわけではありません。例えば不動産や、外国人頼みのインバウンド銘柄は、実際の価値よりも高めに評価されていることが多いと言えます。このように実態価値と相場での評価に乖離があると、その隙をヘッジファンドが狙い、本来の価値通りの評価になるよう正す働きをします。

ヘッジファンドは相場の歪みを正す役割を担っていると言えますね。

旦那氏
旦那氏
ヘッジファンドは悪者扱いされがちだけど、相場では重要な役割をしているんだね!
主婦投資ブロガーはる
主婦投資ブロガーはる
そう、ヘッジファンドのような大きな影響力を持つ団体の働きが、相場には不可欠と言えるの。

そんなヘッジファンドを実際に運用しているのはファンドマネージャーと呼ばれる運用陣ですが、運用資金を出しているのは世界中の投資家や、金融機関です。

では実際に、どういった手法を用いてヘッジファンドが運用されているのかご説明致します。

代表的なヘッジファンドの投資手法

ヘッジファンドごとに様々な手法を用い、さらに複合させているケースが多いため、全ての戦略を説明することは難しいですが、代表的なものを7つご紹介させていただきます。

1、ロング・ショート戦略

株式の買い持ち(ロング)と売り持ち(ショート)を同時に行う伝統的な手法です。割安銘柄を買い、すでに割高にあるものを売って利益を出します。
相場が大きく上下する場面であっても、双方でカバーし合えるため、大きな損失が出る可能性が低いという点も特徴です。

同業種同士でロング・ショートをすることもできますし、異業種ペア、または株と債券などの異なる商品をペアにした手法を取ることも出来ます。

2、マネージド・フューチャーズ戦略

マネージド・フューチャーズは、為替・金利・株式・債券といった金融先物から金・原油・小麦などの商品先物まであらゆる先物市場を投資対象とし、売りと買いの両方のポジションを利用します。マネージド・フューチャーズを用いたヘッジファンドは、良質のシステムが不可欠で、コンピュータによって合理的な高速売買が行われることも特徴です。

歴史的に見てもリターン率が高いことが実証されており、数多くのヘッジファンドのうち10%以上がマネージド・フューチャーズ方式を取り入れています。

3、イベント・ドリブン戦略

イベント・ドリブンは、企業経営に大きなインパクトを与える合併や買収、業務提携をはじめとするイベントが発生する際に生じる株価の上下を、チャンスとして投資する手法です。

投資対象となるのは合併や買収、業務提携だけでなく、自社株買いや増資、リストラなども該当します。

特にこれらのイベントが発生することが公になった直後は株価が乱高下する可能性が高く、適正価格から乖離してしまうことが多いです。この隙きを狙ってイベントドリブン戦略は利益を稼ぎます。

イベント・ドリブン戦略の種類の1つに次のディストレスト戦略があります。

4、ディストレス戦略

ディストレス戦略は、破産した国や破産危機にある国の株式・債券、その他資産を大幅にっ安くなっている価格で買い、その後価格が戻ってきた時にリターンを得る戦略です。

代表的なのがアルゼンチンの破産(デフォルト)時に破格の国債を買い荒らし、後に高額リターンを得たエリオットマネジメントです。

手荒い戦略であることからも、非人道的であると批判を受けることも多いですが、当たった時のリターンは凄まじい数字となります。

5、グローバル・マクロ戦略

グローバル・マクロ戦略は、経済展望を基本とし世界中の金融市場や商品市場のなかでたくさんのポジションを取ります。投資対象は現物だけに限らず、先物も該当します。

イギリスの中央銀行との戦いに勝利したジョージ・ソロスが率いるクオンタム・ファンドが代表的なヘッジファンドですが、経済展望(予想)と結果が異なると大きな損失が出る可能性があります。

6、アービトラージ戦略

アービトラージ戦略同一商品の一時的な価格差(歪み)を捉えて、割高な方を売り、割安になっている方を買付け、後に価格差が少なくなったり、消滅した時点で反対売買をし利益を得る戦略のことを指します。

7、マルチストラテジー戦略

マルチストラテジーは、複数の戦略をひとつにしたヘッジファンドで、ある程度規模の大きいヘッジファンドが採用することが多いと言えます。
色々な戦略を取るため、分散投資の効果が加わり、リスクを抑えることが可能です。
リスクが低いという観点からも、機関投資家が出資するケースが多くを占めます。

この他にも多くの戦略がありますが、きりが無くなってしまうので代表的なものだけご紹介致しました。
では、投資対象としてヘッジファンドが選ばれている理由はなんでしょうか?

特徴と併せ投資妙味についてご紹介致します。

投資対象としてのヘッジファンドの特徴

投資信託と比較しながらわかりやすくご説明致します。

投資できる人数が限られている(出資者を限定)

みなさんに親しまれている投資信託は、不特定多数の出資者からお金を集めることができる”公募”という形式をとっています。多くの人からお金を集められるため、一人あたりの投資額も少なく済み、中には100円から購入できるものなんかもあります。

しかしヘッジファンドはプライベート感が強い”私募”という形です。ある程度投資知識のある方や、潤沢な資産がある投資家からの出資に限定され、日本では2人~49人までの出資に限られていることが特徴と言えるでしょう。

幅広い投資対象

多くの人から出資を募る場合、万が一そのファンドが不正を働いたり、多くの人が損を被るような事態にならないよう、予防線を張っておくことが必要となります。よって通常の投資信託では、金融庁からの厳しい規制が敷かれ、投資手法も限定的になってしまいます。

その点ヘッジファンドは出資者の幅を狭め、そのファンドの投資手法に同意した者からのみの出資を受けるため、金融庁の規制は投資信託ほど厳しくなく、様々な投資手法から利益を追求することが可能です。

ダイナミックかつ機敏にお金を動かすことが出来るので、リターンにも直結しやすいと言えるでしょう。

手数料体系が特徴的である

通常投資信託では、購入時・保有期間中の管理・解約時の3つのタイミングで手数料がかかることがほとんどです。

ヘッジファンドでは、購入時と保有期間中の管理、さらに出た利益に対する手数料として成功報酬体系型をとっていることが多いと言えるでしょう。

利益が出ればファンド側も儲けることができるので、運用にも力が入りますよね。

実際に株式相場と連動するような投資信託と、プロの力が加わっているヘッジファンドではパフォーマンスにも差が出ます。

モーニングスターヘッジファンドと米国株式市場のパフォーマンス比較

(引用:モーニングスター

より多くの手法を用いて運用できるヘッジファンドのほうが、手数の少ない投資信託よりも有利なことは確かです。

運用において高い利回りを狙えるヘッジファンド投資ですが、デメリットについても知っておくことが大切です。

ヘッジファンと投資におけるデメリット

最低投資額が高額である

出資人数に制限をかけているため、1人あたりの出資額が多くなければファンドの運用ができなくなってしまいます。
よって仕方がないことではありますが、アメリカ籍の著名なヘッジファンド等では、最低投資額が億以上のものも多く、一般投資家にはなかなか手が出しづらいと言えるでしょう。

いつでも解約できるわけではない(ロックアップ期間)

ロックアップと呼ばれる期間が設定されているのも時にはデメリットとなります。

1人あたりの負担額が高いために、1人が解約すると持っているポジションを解消せざるを得なくなったりと、運用に何かと弊害が起こります。

いつでも解約できるようにしてしまうと、ファンドマネージャーはある程度の現金を常に用意して置かなければならず、投資に回せない分リターンも望めません。

ロックアップ期間を設定することによって、出資金を無駄なく運用に回すことができます。

解約できる日が限定されているという点ではデメリットになりますが、運用効率を考えた上では必ずしもデメリットとは言えませんよね。

ロックアップ期間はヘッジファンド毎に異なりますが、だいたい3ヶ月~半年の間で設定されていることがほとんどです。

契約するには直接やり取りする必要がある

”私募”という性質上、主要金融機関等ではほとんど取り扱いのないヘッジファンド。契約するには直接問い合せて説明を聞き、同意できれば契約~入金という流れになります。

特に海外の著名ヘッジファンドに投資をする場合、やり取りは英語が基本になります。

英語に抵抗のない方なら問題ありませんが、英語に自身がない方は難しい金融用語を英語で説明されてもわからないというケースも多く、通訳をしてくれる仲介業者を挟むことになるでしょう。この場合、仲介業者にも高い手数料を払うことになり、トータルリターン(運用で出た利益ー買付や管理に係るコスト)は低くなってしまい、もったいないと言えます。

最低投資額が億以上、さらに外国語がネイティブレベルでないと厳しいことから、日本の個人投資家で海外のヘッジファンドに挑戦するのはなかなかハードルが高いと言えます。

しかし、最近は日本生まれの日本人向けヘッジファンドも続々と登場しています。

国内ヘッジファンド

国内ヘッジファンドは、日本人が投資しやすいように設定されているのが特徴と言えます。

もちろん日本語でOK

日本で生まれたヘッジファンドですから、もちろん日本語でのやり取りが可能です。
気になることも日本語で聞くことが出来ますから、安心ですよね。

最低投資額が数千万円~と低い

国内ヘッジファンドの特徴として、最低投資額が1000万円~等と海外のものに比べて低いことが挙げられます。

億単位では手が出せなかった個人投資家も、1000万円ならハードルが低いですよね。
余裕があれば2個・3個と購入することもできるでしょう。

運用リターンも海外籍ヘッジファンドに劣らないものが多数

日本のヘッジファンドの多くは、海外のものに比べて運用期間が短いものが多いです。

長らく投資にお金を向けるということがされてこなかった日本ですから、投資に積極的なヘッジファンド育ってこなかったという背景があります。これからどんどん実績を積んでいくという段階にあります。

しかし、短い運用期間ながらも既に高リターンを出しているヘッジファンドも多いです。

Oceans Bridge(オーシャンズブリッジ)合同会社

OcenansBridgeトップページ

国内ヘッジファンドでおすすめなのが、令和生まれのOceans Bridge(オーシャンズブリッジ)です。

まだまだ若いヘッジファンドではありますが、設定来のリターンが31.26%と海外ファンドに劣らない成績を収めています。

投資対象は日本株で、中でも市場で価値評価が適正に行われないケースの多い中小型株をメインに投資しています。

企業との対話を通じて、ともに企業価値を高め、適正と思われる株価になった時点で売却をし利益を出します。

バリュー株投資の父と呼ばれるベンジャミン・グレアムが得意としていた戦略と似ていますね。
魅力的な投資先ですので、興味のある方は直接問い合わせてみて下さい。

まとめ

ヘッジファンドとはどういった組織なのか、金融市場ではどういった役割を果たしどのような種類があるのかご説明してまいりました。

主婦投資ブロガーはる
主婦投資ブロガーはる
悪者扱いされることの多いヘッジファンドですが、実際は相場の風紀委員のような役割を果たしていたのですね。

国内のおすすめヘッジファンドをランキング形式でご紹介した記事もあるのでぜひ参考になさって下さい。

ABOUT ME
はる
某大学の経済学部を卒業後、新卒で某大手証券会社へ就職。運動部さながらの日々をなんとか耐え抜き、結婚を機に退職。かわいい双子の子育て(証券より大変なんですケド・・)をしながら主婦投資ブロガー/ライターとして幅広く活動しています。お金に無関心な旦那に、投資の心得を叩き込み中。FP2級/一種外務員資格保有。
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