精神的余裕やFIRE(セミリタイア)を叶える5000万円の運用ポートフォリオ
一生懸命貯金を続けた結果や退職金や相続金が入ってきたなど、様々な理由で貯金が5000万円を超えたらどうすべきでしょうか?
5000万円を全額貯金しておくか、あるいは資産運用を始めるか。選択はあなた次第ですが、資産運用を始めるか否かの決断で5年後・10年後など将来の資産額に大きな差が生まれるのは確かです。
資産5000万円を上手に運用すれば、5000万円を1億円にまで増やして準富裕層から富裕層へ仲間入りすることも夢ではありません。
また最近では「お金自ら稼ぐ」投資で不労所得を稼ぎ、早くにセミリタイアする「FIRE」を目指す人も増加。5000万円を資産運用することで、1番アブラの乗った30代や40代はバリバリ働き、50代からは配当生活など、悠々自適で精神的にも余裕を持った老後生活が実現可能です。
それでは安全に5000万円の資産運用を始める一歩を踏み出しましょう!
5,000万円も資金があればかなり分散投資ができるため、色々と検討してみるのがおすすめですよ。
目次
貯金5000万円が1億円に!資産運用をするべき理由
以前「老後2000万円問題」が話題となりましたが、5000万円の資産があるから絶対に安心という訳ではありません。
実は5000万円をそのまま貯金しておくことで大切な資産がリスクに晒されてしまいます。さらに、現在5000万円の貯金があったとしても老後必ず安心というわけでもありません。
そこで考えなくてはならないのが、貯金5000万円で資産運用することです。
資産5000万円を全額貯金したままでは危険な理由
5000万円を運用せず貯金して寝かせていると、以下のような危険性があります。
- インフレで資産が減るリスク
- 老後資金不足リスク
①インフレで資産が減るリスク
手元の資産額は変わらなくても、100円で買えた商品が150円、200円、300円…と価格が上昇すると、購入できる商品がどんどん限られてきますよね。
このようにインフレ(物価上昇)が金利を上回ると、銀行預金の資産価値は目減りしてしまうんです。
インフレ:物やサービスの値段が上がり、お金の価値が下がること
日銀の目標物価上昇率は2%。仮に毎年物価が2%上昇し続けると、お金の価値は10年間で約20%、20年間で約30%も目減りしてしまいます。
一方、銀行の預金金利は高金利でも0.2~0.4%程が限界。銀行預金で増える金額よりインフレによる資産価値減少額が大きいため、5000万円を貯金したままだと預金価値は30年でなんと半分程度まで減ってしまうんです。
②老後資金が不足するリスク
さらに注意したいのは、政府が発表した「老後資金2000万円」はあくまでも目安ということ。
上記図の通り高齢夫婦無職世帯の1ヶ月の生活費は約26万円ですが、ゆとりある老後生活には月に平均36.1万円程が必要という調査結果もあります(参照:生活保障に関する調査)。
収入は約20万円ですから不足金は1ヶ月当たり約16万円。老後30年で計算すると必要な資産額は約5760万円と、5000万円でも老後の日常資金が不足する可能性も…。
このように5000万円をそのまま寝かせておくのは一見安全そうに見えて、実は大きなリスクにさらされているんですね。
貯金5000万円を資産運用するとどのくらい増える?運用シュミレーション
では5000万円を投資運用すると、資産はどのように増えていくでしょうか?
- 安定志向派
- 積極運用派(独力)
- 積極運用派(プロにお任せ)
の3つの運用タイプ別で複利運用した場合の資産形成シミュレーションを見てみましょう。
期待 利回り |
安定志向 ~2% |
積極運用 (独力) 3~4% |
積極運用 (プロに委託) 10%前後 |
---|---|---|---|
1年 | 5100万 | 5200万 | 5500万 |
5年 | 5520万 | 6083万 | 8052万 |
10年 | 6094万 | 7401万 | 1億2968万 |
20年 | 7429万 | 1億955万 | 3億3637万 |
(参考:Ke!san)
運用シュミレーションによると、4%以上で複利運用すれば10年~20年で、10%前後だと5年~10年で資産が1億円(富裕層)に達しますね。
次に、インフレ率2%とした場合の実質的な資産価値で計算してみましょう。
実質 利回り |
安定志向 | 積極運用 (独力) |
積極運用 (プロに委託) |
---|---|---|---|
2-2=2% | 4-2=2% | 10-2=8% | |
1年 | 5000万 | 5100万 | 5400万 |
5年 | 5000万 | 5520万 | 7346万 |
10年 | 5000万 | 6094万 | 1億794万 |
20年 | 5000万 | 7429万 | 2億3304万 |
安定志向派は手元の5000万円の資産価値が4000万円、3000万円と目減りするのを何とか防いでいる一方、積極運用派ではどちらもインフレ率を吸収して、実質的な資産価値を増やせていますね。
ただし積極運用派でも、独力で運用するかプロへお任せするかによって資産形成のスピードに大差が出ています。
独力では20年後に5000万円が8000万円資産にやっと近づくのに対し、プロに運用をお任せした場合は5年後の段階で既に7000万円超え、20年後に資産はなんと2億円以上に増えています。
このように5000万円を資産運用する・しないはもちろん、どれほどの年利で運用するかによっても将来の資産額には大きな差が出てくることがおわかりいただけたかと思います。
では、それぞれのタイプに該当する5000万円の運用方法にはどのようなものがあるでしょうか?
※リンクから該当箇所にジャンプできます。
【安定志向派】投資方法・ポートフォリオ例
安定志向の資産運用なら、インフレが進んでも資産価値が下がらない程度に2%程の利回りは欲しいところ。ここでは安定志向派に向いている比較的低リスクな運用商品をご紹介します。
①定期預金
②個人向け国債
③社債
①定期預金

期待利回り | 年0.002%~0.2%程 |
メリット | ・安全性が極めて高い ・流動性も高く即時に現金化できる |
デメリット | ・金利がほとんどつかない ・インフレ下では資産価値が目減りする |
具体的な 投資先例 |
・ 金利の高いネット銀行 例:オリックス銀行0.28%(大口定期5年) 例:auじぶん銀行0.4%(キャンペーン金利)等 |
銀行預金は元本保証の金融商品。預金保険機構によって銀行破たん等によるリスクから公的に保護されている(ただし1000万円まで)ため安全性は高いです。
一方、日本銀行の超低金利政策により銀行預金金利は限りなくゼロの状態。インフレ下で銀行に預けていても資産価値は目減りする一方です。
5000万円やその一部などまとまった資産を定期預金に入れておく場合、メガバンクよりも金利が高めなネット銀行などを利用するなどの工夫が必要です。

②個人向け国債

期待利回り | 年0.05%~0.1%前後 |
メリット | ・元利が政府によって保証され価格変動リスクを受けない ・銀行預金より金利が高い(最低金利0.05%) ・変動金利型なら金利上昇のメリットを享受できる ・少額(1万円)から投資可能 |
デメリット | ・購入後1年経過しないと換金できない ・満期前に解約すると受取額が減る ・インフレ下では資産価値が目減りする |
具体的な 投資先例 |
・変動型10年(基準金利×0.66) ・固定型5年(基準金利-0.05%) ・固定型3年(基準金利-0.03%) |
(参考:財務省)
個人向け国債の金利は商品タイプにもよりますが、いずれも政府によって最低金利0.05%が保証されています。さらに、変動型なら将来実質金利が上昇したときに金利上昇のメリットを享受できます。
一般的な公社債と異なり、途中解約することも可能。市場では売買されないため価格変動リスクもありません。
しかし銀行金利より金利が高いといっても0.1%前後ですから、インフレ下では資産が目減りしていくのであくまで5000万円の分散投資先の一つとして検討すると良いでしょう。

③社債
期待利回り | 年0.5~2%前後 |
メリット | ・国債・銀行預金より利回りが大きい ・平常時は取り扱う証券会社に額面通りで買い取ってもらえる |
デメリット | ・最低購入単位が100万円程とまとまった資金が必要 ・【信用リスク】デフォルトで満期償還不能に ・【価格下落リスク】信用リスク次第で売買価格が下落 ・【流動性リスク】信用リスクが高まると証券会社が買い取りを拒否 |
具体的な 投資先例 |
過去に発行された個人向け社債と利回りの例 ・三菱UFJ劣後債:0.894% ・楽天カード:0.49% ・山口FG劣後債:0.79% |
社債とは、企業が設備投資資金の調達を目的に発行する債券です。
通常社債は機関投資家が全額を引受け、発行単位も1億円前後と巨額。そんな中で最近は発行単位を100万円単位に引き下げ、個人向けに販売する社債も増えてきました。
中には高金利の商品もあり、2015年にソフトバンクグループが発行した通称「福岡ソフトバンクホークスボンド(発行額3700億円)」の金利は2.13%。こうした高利回り商品は投資家の注目を集めやすく、この時の福岡SBグループ債にも投資家から問い合わせが集中しました。
個人向け社債は利回り面で銀行預金や個人向け社債より有利な反面、企業の経営破たんによるデフォルト(償還不能)リスクを抱えます。またデフォルトまで至らなくても、懸念が生じただけで価格下落や流動性低下といったリスクを招くことも。
銀行預金や個人向け国債よりもまとまった資金が必要なのもデメリットと言えるでしょう。
資産5000万円のポートフォリオ例
ここでは、安全志向の金融商品を組み合わせたポートフォリオの例をご紹介します。
元本保証の定期預金(高金利のネット銀行)や安全性の高い個人向け国債に高割合で分散投資しつつ、利回りアップをねらって社債を組み入れます。
ただし全体的にローリスクローリターンの金融資産ばかりだと、やはりインフレに負けてしまう可能性が高いため、5000万円の資産をしっかり育てていきたい方は下でご紹介する投資先も一度検討していただきたいのが正直なところです。
【積極運用派(独力)】投資方法・ポートフォリオ例
続いては自分で積極的に5000万円を運用したい、あるいは投資経験や知識を活かしたい個人投資家の方向けに、3%~4%程度の利回りが期待できる投資先候補をご紹介します。
①株式投資
②不動産投資
③投資信託
①株式投資

期待利回り | 年4%~7% |
メリット | ・運用コスト(売買手数料)が低い ・投資経験が身につく |
デメリット | ・投資対象が限られ価格下落リスクにさらされやすい ・投資活動(勉強や分析等)に手間暇がかかる |
具体的な 投資先例 |
・グロース株 ・バリュー株 ・国内株 ・新興国株 ・欧米株 |
株式投資で得られるリターンは、キャピタルゲイン(株の値上がりによって得られる利益)とインカムゲイン(配当や株主優待)があります。
双方を合計したリターンは米国株で6.5%、日本株で4.5%程とされています。
ウォーレンバフェットのように年20%リターンをたたき出す投資家もおり、やり方によってはさらに高い利回りも狙いにいけますが、まずはマーケット平均を目指す方が無難。諸々勘案すると年4%~6%のリターンは狙っていけそうですね。
ただし株式投資では、すべて自分の投資判断で銘柄を選ばなくてはならず、知識・経験不足による投資失敗・損失拡大のリスクがつきまといます。また同じ株式投資でも、
- 投資対象が将来の成長性が着目されるグロース株か、割安感に着目したバリュー株か
- エリア(新興国・国内・欧米)
によってもリスク・リターンや特徴が変わってくるため、株式投資の際は対象とする株式の違いを掴むことも欠かせません。加えて個人での投資ではどうしても投資対象の銘柄数が限られてしまうので、価格下落のリスクを受けやすくなってしまいます。
一方、株式投資のメリットは運用コストが投資信託等に比べて格段に低く済むこと。約定金額100万円での手数料は500円強、保有コストはかからず投資信託に比べて大幅に低コストです。
その他、株式投資経験を通じて相場の読み方、株価に与える企業業績動向や経済情勢、株価指標など様々なお金の教養が身につくのも株式投資の魅力です。
逆に仕事で忙しいサラリーマンの方など相場分析に時間を割く余裕がない場合や、5000万円もの高額資金を自分で投資するのが不安な方は他の投資商品を選ぶのが賢明でしょう。

②不動産投資

期待利回り | 年3%~5% |
メリット | ・不動産の活用による安定したインカムゲインの確保 ・不動産ローンによるレバレッジ効果 ・実物資産としての価値による価格変動リスクの緩和 |
デメリット | ・個別の相対取引のため市場が不透明 ・実物資産なので取引コストが高い ・1件の投資失敗が大きな損害を生みやすい ・物件の現金化に時間と手間がかかり流動性も低い ・レバレッジは金利上昇の影響を受けやすい ・入居者募集や物件管理など手間がかかる |
具体的な 投資先例 |
賃貸物件を仲介する不動産会社 ・シノケン ・プロパティエージェント ・アイケンジャパン |
不動産投資の魅力は、実物資産が支える安定したインカムゲイン(賃貸収入)と底堅いリセールバリューです。
インカムもリセールも、その他金融商品と比較して変動が少ないとされています。さらに収益面では、不動産ローンによりレバレッジを利かせることで、利回りの飛躍的アップも狙えるでしょう。
ただし、不動産は扱いの難しい投資商品でもあります。
不動産取引は株式のように市場が整備されているわけではなく、売主・買主との相対取引で価格が決定。その土地の地盤・周辺環境・形の良し悪し・面している道路などが複雑に絡み合って価格が形成されるため、一般投資家が情報を集めるのは至難の業です。
また1件当たりの購入金額も最低数千万円とまとまった資金が必要ですし、失敗すれば大きな損失が生じかねません。
物件の現金化も広告を出して見込み客を探す、内覧会を開く、見込み客と交渉するなど手間と時間もかかりますし、流動性が低くなかなか手放せないことも。
不動産会社に支払う仲介手数料は3%以上と取引コストが高めな点や、ローンを組んでレバレッジをかけていると、金利上昇が起きた時に収益を圧迫する点には注意が必要です。
このように不動産の管理は管理会社に任せれば楽できますが、管理が行きわたっているかなどの現場チェックや入居者の募集、空室対策、家賃滞納対策、近隣トラブルなど、なにかと手間やコストがかかります。
リタイア組なら時間が取れますが、バリバリ現役で働き、時間に余裕のないサラリーマンに不動産投資は少ししんどいと感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんね。

③投資信託

期待利回り | 年3%~4%(手数料控除後) |
メリット | ・運用会社にポートフォリオ(銘柄の組合せ)を任せられる ・投信商品は複数の銘柄で組成されているため分散投資しやすい ・国内株式型(大型・中小型)、バランス型などメニューが豊富 ・積立も含め1万円程度の少額から投資が可能 |
デメリット | ・運用コスト(売買手数料・信託報酬)が割高 ・顧客には運用成績しかわからず投資スキルが磨きにくい ・売買注文時に価格が明示されない「ブラインド方式」 ・中にはハイリスク分散の投信銘柄もあり |
具体的な 投資先例 |
・【投資対象別】株式投信、債券投信、リート投信、バランス投信 ・【エリア別】国、欧米、国内、全世界型等 ・【運用スタイル別】アクティブ投信、インデックス投資 |
投資信託とは、投資するファンドを選んで出資することで、ファンドマネージャーが代わりに資産運用し利益を投資者に還元してくれる金融商品。投資家は銀行・証券などの販売会社で口座開設し投資ファンドを購入します。
株式・リート・債券・バランス型など何千もの投資信託ファンドの中から投資先を選ぶ知識と手間はかかりますが、運用自体はファンド側が行うため、投資家は売却タイミングを見計らうだけでOKです。
もう1つのメリットは分散投資によるリスクの軽減。投資信託では不特定多数の投資家からの出資を受けた潤沢な資金で数十から百を超える銘柄で投資ポートフォリオを組成。個人の株式投資ならせいぜい10銘柄前後といったところですから規模感が違いますよね。
さらに投資信託は5000万円を一括で投資も勿論できますし、少額から積み立て投資も可能です。
一方、投資信託のデメリットは運用コスト(手数料)の高さ。アクティブファンドの場合、3%前後の売買手数料、年1.5%前後の信託報酬がチャージされます。
10年間所有すると20%近いコストがかかる上、この信託報酬は運用成績の良し悪しに限らず常に掛かってくるため、運用でマイナスが出ている時には傷口に塩を塗る形になってしまいます。
運用の手間を抑えたいサラリーマンの方などには使いやすい投資信託ですが、手数料に負けない程の利益を出せるファンドを見極めることが大切です。
資産5000万円のポートフォリオ例

高利回りの株式である程度のリターンを目指しつつ、不動産投資により安定したインカムゲイン(家賃収入)を確保。
残りは自分のリスク許容度に応じ、マッチングする投資信託に複数分散投資すると安心ですね。
(引用:ちばぎん)
【積極運用派(プロ)】投資方法・ポートフォリオ例
5000万円を積極的に運用して増やしたいけど、投資の知識が乏しく不安、又は仕事が忙しくて投資に時間を割く余裕がないという方も多いでしょう。
そんな投資初心者の方や忙しいサラリーマン世代におすすめなのが、「投資のプロに運用を任せる」ヘッジファンドです。高い利回りも魅力で、年利回り2桁台も充分視野に入ってきますよ。
①ヘッジファンド
①ヘッジファンド

期待利回り | 年10%程~ |
メリット | ・金融のプロに運用を一任できる ・上昇・下落いずれの相場でもプラスリターンを目指す絶対収益 ・ファンドマネージャーの意欲を高める成功報酬制 |
デメリット | ・最低出資額が高め ・相場がトレンドの波に乗っているときは苦戦するファンドも |
具体的な 投資先例 |
主な有名ヘッジファンド ・ブリッジウォーター ・ルネッサンス・テクノロジー ・BMキャピタル(日本) |
ヘッジファンドも投資信託と同じく投資のプロに運用を任せられ手間のいらない運用先です。
メディアでは投機的で暴利をむさぼるように捉われがちなヘッジファンドですが、本来ヘッジファンドの投資手法は、相場の急落リスクをヘッジし安定的な収益確保を目指すこと。
一般的な投資信託では、ベンチマークを上回る相対収益確保を目標としており、
- ベンチマーク(東証株価指数)プラス5%、ファンドの収益プラス7%⇒目標達成
- ベンチマーク(東証株価指数)マイナス5%、ファンドの収益マイナス2%⇒目標達成
といったようにマイナス収益でも許容されてしまう一方、ヘッジファンドは相場環境に関係なくプラスの絶対収益を目指します。
では、どうやって絶対収益を確保できるのでしょうか?
不特定多数の投資家から資金を集める投資信託は、運用資産の安全性確保のためオプション・スワップ・先物といったデリバティブ取引が規制されます。一方、ヘッジファンドは規制が比較的緩く、市場で自由にデリバティブ取引を駆使できるので相場下落時にもリターンを狙えるんです。
また投資信託とは違い、ヘッジファンドでは利益が出た時のみ手数料が発生する成功報酬制を主な収入源としているため、利益確保への熱意も相当のもの。
マイナスリターンでは主な収入源を失ってしまうだけでなく、創出したリターンに比例して成功報酬が転がり込むので、ヘッジファンドには強いインセンティブが働くんです。
最低出資金額が高額なため投資信託などと比べると敷居は高くなりますが、年10%を超える安定収益は大きな魅力。5000万円の資産がある方なら選択肢に入れたい投資先ですね。
国内ヘッジファンド例:BMキャピタル
ではヘッジファンドにはどうしたら出資できるのでしょうか?
残念ながら名門といわれる海外ヘッジファンド(ルネッサンス・テクノロジー、ブリッジウォーター、ブラックストーン等)は最低出資金額が500万ドル(約5億5000万円)前後で、そもそも紹介がなければ門前払いです。

BMキャピタルは2013年に組成した日本では老舗のヘッジファンド。最低出資金額は1000万円と少額ではありませんが、5000万円の資産を既にお持ちの方は十分検討できる範囲です。
BMキャピタルは東大や京大卒で外資系投資銀行経験者を中心に構成されており、毎年約10%~20%ものリターンを叩き出しています。
同社が安定して好成績を出せるのは、
- 東京大学卒業後、有名投資銀行バークレイズでキャリアを積んだファンドマネージャーが運用
- 値動きが穏やか、かつ株価高騰の可能性もあるバリュー株(割安株)に投資
- 企業価値・株価上昇のを企業内部から促すためにアクティビストとして投資先企業に働きかける場合も
などの要素が関わっているでしょう。
またBMキャピタルは「投資初心者のための国内投資会社」と明言。投資家とのコミュニケーションを大切にし、運用レポート等もグラフや図を多用したわかりやすい内容に仕上げているため、投資初心者に優しいヘッジファンドでもあります。
資金に余裕がある場合は5000万円丸ごとお任せするのもありですが、同社の投資対象は日本のバリュー株のため、分散投資の観点では5000万円の一部をBMキャピタルへ、残りは他の金融商品や海外資産へ投資するのも良いかもしれないですね。
詳しい運用方法や過去の運用実績は公式サイトからお問合せでき、資料請求やお問合せだけでなく、面談(希望すればオンラインでの面談も可能)も無料で対応してくれます。
ヘッジファンドは運用手法流出防止の点でもネット上に公開される情報に限りがあるので、興味がある方は一度気軽に尋ねてみても良いでしょう。
BMキャピタルやヘッジファンドの仕組みについてもっと詳しく知りたいという方は以下も参考にしてみてくださいね。


資産5000万円のポートフォリオ例

ヘッジファンドにお任せでしっかりリターンをねらいつつ、自分のリスク許容度に応じ複数の投資信託に配分して分散投資を図ります。
私の場合は、BMキャピタルの主な投資対象が国内株式なので、投資信託は外国債券・国内債券・外国株式のファンドを組み合わせています。
知らないと損?5000万円の資産運用を成功させるコツ
ここまで5000万円のおすすめ運用方法を解説してきましたが、最後に運用前に必ず知っておきたい注意点についても紹介します。
余裕資金で投資する
投資においてリスクとリターンは表裏一体で、高利回りを追及するとその分リスクも大きくなります。元本割れするリスクをある程度許容してこそハイリターンを狙えるんです。
ですから投資は余裕資金のうちにとどめましょう。この場合の余裕資金とは、当面の生活費に充てる、あるいは病気や子どもの結婚などいざという時のために残しておくお金以外の資産です。少額からでも計画的に投資をすることが重要です。
分散投資する
金融商品の値動きを予想するのは、プロでも至難の業。ではどうすれば資産を価格変動リスクから守れるか…答えは分散投資です。
「卵を1つのカゴに盛るな」という投資格言のように、1つのカゴに卵を盛ると落とした時に卵が全部割れてしまいますが、複数のカゴに分けておけば1つのカゴを落としても他の卵は助かります。昔から先人たちは、集中投資を避けるよう戒めてきたのですね。
株・債券・不動産…金融商品によって値動きパターンはさまざま。さらに同じ株式でも、国内株と新興国株では値動きが異なるので、パターンの異なる金融商品の組み合わせることで価格変動リスクを軽減できるでしょう。
長期的な資産運用を心がける
個人投資家の運用成績を保有期間で層別すると、保有期間が長くなるほど勝率が上がってくることがはリサーチでも明らかになっています。
1か月以内の短期や、デイトレードで値上がりを狙うよりも、長期的な上昇トレンドに乗っていた方が安定的な収益を確保しやすくなります。
加えて、運用リターンの再投資による複利効果も投資期間が延びるほど利いてきます。あくせくと売買注文を繰り返すより、じっくりと構えていた方が結果的には得なんですね。
自己運用にこだわらない
5000万円という高額資産の運用の際、ご自身の投資知識・経験に自信が持てない場合、株式などの自己判断が強く求められる投資にこだわる必要はありません。
株式投資のウエイトは極力下げ、投資信託やヘッジファンドなどのプロに頼った資産運用にシフトしておいた方が、未熟な投資判断による失敗リスクを軽減できるはずです。
資産5000万円をうまく運用して精神的余裕やFIRE生活を実現しよう
5000万円もの大金を独力で資産運用するのは想像以上に大変です。
特に投資初心者の方や投資の時間が十分に取れないサラリーマンの方は、5000万円もの資産を自分一人で運用すると、不安や焦りから失敗してしまうことも少なくありません。
ご自身での投資は少額に留め、大きな資産はプロの力を借りるなど、独力での投資とプロにお任せする運用を上手に組み合わせることで、5000万円運用の手間や精神的ストレスを軽減していけるといいですね。
筆者のおすすめはヘッジファンドをメインにした運用ですが、ご自身に合った投資方法で5000万円を無理なく資産運用することが第一ということは忘れないでくださいね。

この度投資初心者が、1000万円クラスのまとまったお金を運用する前に絶対に押さえておきたいポイントを外部の先生のお力も借り1記事にギュッとまとめました!
- これからまとまった元本で投資を始めたい方
- 手元の資産の運用法で迷っている初心者の方
投資額の大小に関わらず、役に立つこと間違いなしの記事ですので是非皆様の資産運用の勉強にご活用下さい!